よく耳にする「NPO」とか「NGO」。
恥ずかしながら、どんな団体なのかイマイチ把握できていませんでした。。。
(社団法人や財団法人とかも…)
前にも調べた事はあるのですが、例によって忘れてしまっているので、ざっくりとメモしておきます。
目次
NPO
まずはNPOから。
内閣府政策統括官(経済社会システム担当)付参事官(共助社会づくり推進担当)が運営しているサイトを拝見しました。
「NPO」とは「Non-Profit Organization」又は「Not-for-Profit Organization」の略称で、様々な社会貢献活動を行い、団体の構成員に対し、収益を分配することを目的としない団体の総称です。
したがって、収益を目的とする事業を行うこと自体は認められますが、事業で得た収益は、様々な社会貢献活動に充てることになります。
このうち、特定非営利活動促進法に基づき法人格(注)を取得した法人を、「特定非営利活動法人(NPO法人)」と言います。
NPOは法人格の有無を問わず、様々な分野(福祉、教育・文化、まちづくり、環境、国際協力など)で、社会の多様化したニーズに応える重要な役割を果たすことが期待されています。
政策統括官(経済社会システム担当)付参事官(共助社会づくり推進担当). “NPOのイロハ”. 内閣府NPOホームページ. 更新日不明. https://www.npo-homepage.go.jp/about/npo-kisochishiki/npoiroha, (参照2021-11-11)
NPOと聞くと「ボランティア」と思われる事も有りますが、↑の説明文の通り、収益を目的とする事業を行うこと自体は認められています。
同サイト内に統計調査のページもあったので、平成29年度の「財源別構造」チラッと見た感じだと、「事業収益」が70%台後半なので、財源の多くは「事業収益」のようです。
(この事業収益には、行政や企業からの委託事業も含む。)
※ 政策統括官(経済社会システム担当)付参事官(共助社会づくり推進担当). “平成29年度 特定非営利活動法人に関する実態調査”. 内閣府NPOホームページ. 2018-3-30. https://www.npo-homepage.go.jp/toukei/npojittai-chousa/2017npojittai-chousa, (参照2021-11-11)
社員さんのお給料も、この事業収益から出ている事が多いみたいですね。
(寄付金はそもそも多くない上に、寄付金を人件費には充てにくいといった背景もあるようです。)
NGO
続いてNGO。
外務省のサイトを拝見しました。
NGOとは,Non-governmental Organization(非政府組織)の略称で,もともとは国連の場で政府以外の関係組織を示すのに使われていた言葉が広まったもので,最近では,NGOは開発,貧困,平和,人道,環境等の地球規模の問題に自発的に取り組む非政府非営利組織を指すのに使われています。
外務省. “国際協力とNGO FAQ(よくある質問)”. 外務省ホームページ. 更新日不明. https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shimin/oda_ngo/kyoumi/faq01.html, (参照2021-11-11)
こちらは「非営利」に加えて「非政府」という言葉が入っていますね。
(と言ってもNPOが政府組織という事ではありません。)
NPOとNGOの違い
NPOもNGOも
- 市民が主体
- 営利を目的としない
- より良い社会に向けて課題に取り組む
といった感じで概念的な共通点も多いので、完全に区別するのは難しそう。
日本では
- 国外で活動 = NGO
- 国内で活動 = NPO
という文脈で使われる事が多いようです。
NPO法人は有るけどNGO法人は無い
概念的には共通点が多いNPOとNGOですが、この点ではハッキリとした違いがありますね。
特定非営利活動法人(NPO法人)とは、特定非営利活動促進法に基づき法人格を取得した法人です。
法人格を持つことによって、法人の名の下に取引等を行うことができるようになり、団体名義での契約締結や土地の登記など、団体がいわゆる「権利能力の主体」となり、団体自身の名義において権利義務の関係を処理することができるようになります。
政策統括官(経済社会システム担当)付参事官(共助社会づくり推進担当). “NPOのイロハ”. 内閣府NPOホームページ. 更新日不明. https://www.npo-homepage.go.jp/about/npo-kisochishiki/npoiroha, (参照2021-11-11)
活動は、法に定められている “特定非営利活動”(20分野)の範囲に限ります。
また、一部税金面での優遇があったり、社会的信用度が高まるなど、法人格を取得するメリットは大きいようです。
「NGO法人」が無い為、「NGOだけどNPO法人」の団体も多いとの事で、この点が分かりにくいと言われる所かもしれません。
NPOは怪しいのか問題
定義だけ聞くと素晴らしい活動をされている団体という印象ですが、残念ながら全てが全てそうでは無いようで、寄付を行う時などは寄付先をしっかり見極める必要がありそうです。
自分もまだまだ勉強中なので、それこそ見極めるのは難しいかなと思ってしまいます。。
実際に深いところまで調べるのは知識が無いと難しいかもしれませんが、まずは以下のような考え方でチェックしてみるのもありかなと。
NPO法人か否か
NPOを名乗るだけなら特に申請が必要ないとの事なので、「この団体、なんか怖い?」と思ったら「NPO法人」かどうかを確認した方が良さそう。
NPO法人を設立するためには、
といった流れになるので、誰でも名乗れるわけではないという事ですねー。
さらに、NPO法人の中で
と「認定NPO法人(認定特定非営利活動法人)」となるそうで。
(でも、この認証制度って仕組み自体にも色々と問題は有りますよね。。)
(さすがにNPO法人に関しては大丈夫なことを願いますが、民間で行われている認証制度ってそれ自体がビジネスみたいになってしまっている印象もね。。。)
なので、何か基準が欲しいと思った時は
NPO < NPO法人 < 認定NPO法人
という見方も出来るかもしれません。
社団法人・財団法人も ざっくりと
一般社団法人
法務省のサイトからメモメモ。。
一般社団法人とは,「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成18年法律第48号)」に基づいて設立された社団法人のことをいいます。一般社団法人は,設立の登記をすることによって成立する法人です。
法務省. “一般社団法人及び一般財団法人制度Q&A”. 法務省ホームページ. 更新日不明. https://www.moj.go.jp/MINJI/minji153.html, (参照2022-1-14)
株式会社や合同会社と違い、一般社団法人はNPO法人と同じく「非営利法人」です。
設立には2人以上の社員が必要だけど、登記のみでOK(定款の認証は必要)。
NPO法人には “特定非営利活動” という法で決められた範囲がありましたが、一般社団法人には事業内容の制約はありません。
一般財団法人
こちらも先ほどの法務省のサイトから。
一般財団法人とは,「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」に基づいて設立された財団法人のことをいいます。一般財団法人は,設立の登記をすることによって成立する法人です。
法務省. “一般社団法人及び一般財団法人制度Q&A”. 法務省ホームページ. 更新日不明. https://www.moj.go.jp/MINJI/minji153.html, (参照2022-1-14)
ほぼ同じ事を言ってますね。
社団法人は “人” が集まってできているのに対し、財団法人は寄付を含む一定の “財産” に対して法人格が与えられた団体。
非営利法人・登記のみ・事業内容の制約が無い点は一般社団法人と同じですが、設立の際に300万円以上の財産を拠出する必要があったり、最低7人必要だったりするようです。
公益社団法人・公益財団法人
一般社団・財団法人のうち、行政庁から公益性を認められた法人。
活動内容は、23種の公益目的事業に限定される。
また、登記だけでなく行政庁(内閣府または都道府県)から公益認定を受ける必要がある為、厳しい審査を通らなければ設立する事はできません。
「NPO法人」と「公益社団法人」が同じようなイメージですが、
- NPO法人 … 20種の特定非営利活動(特定非営利活動促進法)
- 公益社団法人 … 23種の公益目的事業(公益財団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律)
が違っていたりと、成り立ちや仕組みに違いがあるようです。
このあたりも内閣府のホームページに書かれていたので、興味のある方は以下のページをどうぞ。
終わりに
時々、ビジネスとか経済の話題になった時に、今回のような最低限の知識が入ってないと話について行けなかったりするので、簡単にですが調べてみました。。。