ここ数ヶ月、環境問題の話に関心が強めです。
以前から関心のあったテーマではあるのですが、ふと「なんで急に環境への意識が強くなったのかな」と思ったりしまして、振り返ってみることに。
結論から言うと、1番大きな理由は “知ったから” です。
(今まで知らなすぎたとも言える。。)
“知ってしまったら 何も知らなかった時には戻れない”
その不可逆的な要素が大きい気がします。
その他にもいくつか理由があって、思い出せる範囲では3つ +1 あるんじゃないかなーと思います。
目次
ポッドキャストから
気候変動の話だけでなく、今ある様々な課題/問題を知ったきっかけは、ポッドキャストでした。
J-WAVE さんの『TOPPAN INNOVATION WORLD ERA』という番組が好きで、Spotifyでよく聞いています。
(イノベーションの種をお届けするってコンセプトなので、社会問題などの固めのテーマだけじゃなくて、色んな話題があって楽しい。)
気になった話題
いくつかの番組を聞いてる中、気になった話題があったのでザッと書いてみます。
- 2021〜2040年に世界の平均気温上昇が、産業革命以前から1.5度以上になると予測されている
(これは以前の予測よりも10年も早まっていて、既に2011〜2020年平均で1.09度上昇している)
⠀ - 気温が0.5度上昇するごとに、豪雨・熱波・干ばつの頻度や強度が目に見えて増加する
⠀ - 産業革命以前から2.0℃温暖化したら、分布が確認されているサンゴ礁の99%以上が死滅する
⠀ - IPCC が、人間の影響で地球が温暖化していることに「疑う余地がない」と発表
(いくつかの種類の異常気象に人間活動が影響していることも疑う余地がない)
⠀ - 畜産用の放牧・飼料栽培のために多くの森林伐採が行われている
- ガーナに電子機器の墓場がある(ちなみに日本の電子廃棄物は世界4位 / 2019)
⠀ - 日本のフードロス(まだ食べられるのに捨てられてしまう食品)は、年間で約600万トンにのぼる
(1人あたり お茶碗1杯分の食べ物を毎日捨ててるイメージらしいです)
⠀ - 日本の衣類廃棄量は、1日あたり大型トラック約130台分 = 1300トン
(焼却・埋め立て処分の量なので、海外に回している分を考えると、もっと多いはず)
⠀ - 日本から途上国に送られる、リサイクルや寄付されている物(プラスチックや服などなど)は、現地でも余っていてゴミ山ができている
⠀ - ファストファッションの服は、途上国の古着産業界でも不要されている。
また、古着産業が成長しすぎると現地の繊維産業が衰退してしまう。
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※ 上記は、ポッドキャストで聞いた内容に加えて自分で調べた内容もあります。
気候変動やゴミの話
他にも気になった話題はありますが、主に気になったのは「気候変動」と「ゴミ」の話題。
「ゴミ」の話題は廃棄の話に繋がるので、環境問題との関連性は強いです。
(貧困や飢餓の話にも繋がりますし、アパレル業界のサイクルの問題などなど、多くの問題とも繋がっています)
うっすらとは知っていたものの、改めてこういった話を聞いて「とんでもないことになってる…」と感じました。
冒頭に書きましたが、この “知ったこと” が環境問題に意識が向いた1番の理由です。
豪雨で避難した経験
“知ったこと” に加えて、実体験も影響しています。
ここ数年、台風や豪雨の被害が増えてますが、このままだと温暖化の影響で毎年のように巨大台風が来るとか。。
令和元年東日本台風
2019年10月に発生した台風19号。
結果的に自分が住んでいる東京の地域では、台風の進路が変わったこともあって予想よりも被害は出ませんでしたが、地域によっては大きな被害が出ました。
古い木造の家に住んでいるので、前日から窓ガラスにテープや段ボールを貼ったり、缶詰めを買いに行ったのをハッキリ覚えています。
(数日前からニュースなどで「今回のは本当にヤバい」って言われてたんですよね。。)
あと、自宅がある地域は海抜0mで、近くの河川が氾濫したら町ごと沈むエリアと言われています。
(テレビとかで、ここの地域は水に浸かりますとよく言ってるし)
最終的に「浸水や倒壊を考えると危険」という話になって、場所は近いけど築年数が浅い親族の家(木造じゃない)に避難することになりました。
避難をしたことで意識が変わった
親族の家ではあったけど、避難をするのは初めての経験でした。
そもそもリスクの高い地域に住んでいるので、今回は運良く大丈夫だったものの、今後はどうなるかわかりません。。
正直これまでは台風に対して、そこまでアレコレ思うことは少なかったのですが(軽視してた訳ではないけど、自分自身が被害を受けたことが無かったので…)、避難した経験から一気に恐さを感じるようになりました。
この実体験も環境問題(ここでは温暖化)への関心が強まりまったきっかけの1つです。
個人的な感情
個人的な感情も関係してると思うんですよね。
好きなモノが消えていくのは嫌
先に書いた台風の話とは方向性がだいぶ変わりますが、自分の好きなモノが奪われるのはツライことで。。
春と秋が無くなっていく
温暖化とか異常気象が関係しているらしいですけど、年々、春と秋が短くなっている気がします。。。
ものすごく個人的な感情ではありますが、秋が1番好きなんですよね。(春も好きです)
自転車で走っているだけで気持ち良いし、お店のテラス席でご飯食べたりコーヒー飲むのも楽しい。
山に行くのに良い季節でもあります。
といった感じで、個人的な感情からも環境問題へ意識が向いてます。
コーヒー2050年問題
コーヒー好きな人は「聞いたことあるよー」って人も多いのではないでしょうか。
ザックリ言うと「気候変動の影響で美味しいコーヒー豆の栽培に適した土地や環境が、2050年までに現在の50%まで減っちゃうかもよ」と言われている問題です。
普段飲んでいるコーヒーも元を辿れば農作物ですから、気候変動の影響を大きく受けてしまうのは当然のこと。。
コーヒーが好きで毎日飲んでいる人も多いと思うので、これは人ごとでは無いですよね。。
(個人的には、それに加えて莫大に増加している需要も気になっています。中国などでの需要もすごい。)
(地域の中にカフェのような “場” があるのは良いことだし、自分も好きなんですけどね。。)
ずっと頭の隅にあった文章
最後に +1 の話。
最近は小説を読む回数が減っていますが、一時期よく読んでいた時期があって、その時に『オーデュボンの祈り』という本を読みました。
その中にこんな文章が出てきます。
「動物を食って生きている。樹の皮を削って生きている。何十、何百の犠牲の上に一人の人間が生きている。それでだ、そうまでして生きる価値のある人間が何人いるか、わかるか」
伊坂幸太郎『オーデュボンの祈り』(新潮社、2003年)
この文章を読んだ時に「ハッとした」というか、何か衝撃的だったのを覚えています。
目に見えている物(ここではお肉などのことです)の背景にまで全く意識が行ってなかったな…と。
東京都心に住んでいると家畜や農業に触れる機会はほとんど無いし、単純に自分の視野が狭かったとも思います。
この文章に出会った時点では、「命」や「犠牲」の話として捉えましたが、その後に読み返した時に「環境」の話でもあるなと感じました。
小説を読んだ当時「何かを始めた」とかは無かったですけど、少しずつモノの見方が変わり始めた気がします。
たぶん全部が繋がってる
「環境問題に意識が向いたきっかけ」というテーマで書いてきましたが、環境問題や気候変動について調べると、本当に多くの分野と繋がっています。
- 食べ物
- 洋服
- 日用品
- 乗り物(移動手段)
- 仕事
などなど、視点によっては生活の全てが関係していると言えるはず。
今更になって危機感を持ち出した自分が言うことではないけど、環境問題は無視できないレベルになっていて、もう少し自分ごととして捉える必要があるんじゃないかなって。。
もちろん IT や新しい技術が解決してくれる面もあるかもしれません。
でも、どれだけ技術が進化しても自然災害にはおそらく勝てないし、今も気候変動は止まるどころか加速的に進んで行っています。
「2050年までに○○する」という目標を耳にしますが、多くの国が掲げているそれらの目標を達成できたとしても、気温の上昇は止められず元には戻せない状態になってしまう可能性が高いとか。。。
と言いつつも、自分1人でできることはそう多く無いかもしれません。
( “社会システムが環境に与えるインパクトと比較すると” という意味で)
それでも小さなことでも、できることを考えてアクションを起こしていきたいと思います。